■e.wood+とは? 完成に至るまでに数々のドラマがありました
1本の丸太から大量に出される木材の端材は従来、廃棄や焼却処分されていました。焼却される事により空気中にCO2を排出し、深刻な環境問題になっているのです。

ヒエ〜〜!
これはすごい木材の廃材の山!!
これを毎日見てる人々が
『もったいない、なんとかしなくちゃっ』と思う気持ちが痛いほどよくわかります。(泣

そこで、そのもったいない、目の前にある環境問題をなんとかせねばと生まれたのが『e.wood+』という新素材です。
この問題に立ち向かったのは青森県平川市にある住宅建材店の社長、今井公文氏です。
さかのぼること14年前、某有名店のダンボール家具を目の当たりにして紙の家具が手軽で軽くて扱いやすいのならば、木でダンボールを作ってしまえばいい!木ならばもっと温かみのある質感の高い家具ができるでしょ?と、、とんでもないことを言いだしましたっ
当時、この話を聞いた私は社長さまが何をしたいのかまるで理解できませんでしたよ。^^;
そしてそこから3年後、この件はどこ吹く風、話題にものぼらず忘れかけた頃、、『木が曲がったぞ〜〜』と社長様。今井社長は来る日も来る日も諦めずにチャレンジしていたわけですよ。
木が曲がった???何それ???


これが曲がった木です。。。。 『e.wood+』の誕生!!
えー!廃材がなんとも綺麗な波の形の板にっ!! びっくりです!

丸太から化粧突板を制作

化粧突板から出る端板

波板製造機
この製造機については今は亡き秋田県能代市の庄内鉄工㈱庄内豊社長なくては完成しえない製造機でした。むちゃくちゃとも思える今井社長の要望(ですが、このご要望は決してむちゃくちゃではなく全て計算尽くなのがすごい)を受け止め来る日も来る日も検討を重ね、挫折することなく試験を繰り返し、そうやってこの世の中に2台と無い波板製造機(1号機 )が完成したわけです。
『e.wood+』この素材は庄内豊社長の想いと今井社長の想いを背負って世の中にデビューを飾りました。
国際学会で発表した際には、木の研究をされているという教授から『木がこんな形に曲がるとはっ信じられませんっっ』という大変名誉なお褒めのお言葉をいただきました。
長年現場で木のぬくもりに触れ、木とともに汗だくになって働き、木の性質を知り尽くした職人魂のある建材店の社長、今井公文だからこそ成し遂げることができたのかもしれません。
そしてさらにこれがダンボールにっ!?

木製ダンボール

木製ダンボールの芯材(波型ボード)
芯材まで木で出来ています!廃材を丁寧に紙テープで貼り合わせて1枚の波板にして芯材に使っています。
貼り合わせの手間が涙ぐましいぃぃ(涙 。
ここで語らねばならないのが東北の男たちの木材にかける熱き想いです。
青森県弘前市にあるランバーテック工業には丸太と向き合い、木の体温を体で感じることのできる木のエキスパート達がいます。彼らとともに木製ダンボールにチャレンジするわけですが木は呼吸をする素材。
気温や湿気によって曲がったりのりが剥がれたり、寒さでのりが貼りつかなかったり。。問題は山積みなのです。
ですが、誰一人として挫折せずにアイディアを出し合い試験を重ね、試作の失敗を繰り返し、そうして何よりこの新素材が世の中にでて歩き出すことを夢見て、数年の月日を経て完成したのがこの木製ダンボールです。

木製ダンボール貼り合わせテスト

のり剤の検討会

プレス試験
さらにさらに、、積層したハニカム状のパネルも完成!

